洋子さん [洋子さんへ]
14日朝ご主人からのお電話。「今朝・・・・」
覚悟はしていましたが、涙で声が出ない。
ベランダの窓から空を流れる雲を見て半日すごしました。
何も考えていなかった。
それから今日で3日? いつなのか何曜日なのかパソコンの日付でしかわらかない。
洋子さんにお花を送るためと朝晩お花に水をあげるだけしか外にもでなかった。
そういえば、今日は洋子さんのお通夜です。
四角い箱に入れられた洋子さんには会いたくありません。
洋子さんは私の中に生き続けていますもの。
通院するために購入した定期券を眺めました。あと20日も残っているのに・・・。
見て貰いたいと用意していた小さな本を見ています。
「私のたいせつな友だちへ」綺麗な絵本です。
洋子さんがトスカーナから私に送ってくれた絵はがきを見ています。
二人とも大好きなフラ・アンジェリコの「受胎告知」。
私たちはその1枚の絵に逢うのを目的にしてトスカーナに行ったのです。
二人だけで行ったはじめての海外旅行。そして最後の・・・・。
絵はがきに書かれた文字は中学時代と少しも変わらない、優しいまるみをおびた文字です。
「気品に満ちた美しさは決して忘れることはないでしょう。トスカーナの休日と共に・・・・
心からありがとうを!」
洋子さんは翼を羽ばたかせて、自由に空を駆けている。
もう、私の目では捉えられないけれど・・・・・。
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